公開:2016年07月12日 伊藤 みさ/更新:2023.10.18
7月25日はかき氷の日。夏の甘味でクールダウン!
今年も、かき氷の季節がやってきました。蒸し蒸しと暑い日本の夏には、かき氷がよく似合いますが、7月に「かき氷の日」があることをご存じでしょうか?
かき氷の日とは、1933年7月25日に当時で日本最高の40.8℃を山形県山形市にて記録したことにちなんで、日本かき氷協会が制定したもの。
また「な(7)つ(2)ご(5)おり」の語呂合わせから、「夏氷(かき氷のこと)の日」とも呼ばれているのだとか。
気象庁によると、2016年7月12日現在の日本の観測史上最高気温は、高知県四万十市で2013年8月12日に記録した41℃となっています。
清少納言も、かき氷を食べていた!?歴史深い和スイーツ
清少納言が書いた、春はあけぼの…で始まることでお馴染みの「枕草子」には、「かき氷」が登場しているという。
『あてなるもの。…削り氷にあまずら入れて、あたらしきかなまりに入れたる』
「かなまり」は金属製のお椀、「あまずら」はツタの樹液を煮詰めて作る、一見蜂蜜に似た平安時代の甘味料のことです。傷一つ無い金属の小椀に盛り付け、黄金色のあまずらをかけた平安時代のかき氷。お椀の表面が冷気で白くなり、露を結び、いよいよ冷たさを増す様は「あてなる」つまり雅やかで上品、と表現されるにふさわしかったことでしょう。
via.歴史上の人物と和菓子/とらや
その後、幕末の横浜で日本初の氷屋が誕生し、明治時代についに東京に製氷所が開設。
電力のない時代に「氷」を食べることはかなり貴重なことで、清少納言の時代(平安時代)から数えると 庶民が氷を手に入れるようになるまでには、千年近い時間が必要だったようです。
そんな歴史深い「かき氷」は、時代を超え今でも夏の暑さをしのぐ甘味として愛されています。
最近ではシャリシャリッという食感のかき氷だけでなく、フワフワっとした舌触りの “台湾かき氷” も日本で人気が沸騰、それらを自宅で気軽に楽しめる家電も発売されています。
いちご・メロン・みぞれ・レモン・宇治金時…などオーソドックスなフレーバーのほか、マンゴーなどのフルーツのピューレをかけて楽しんだり、
きなこシロップを独自に作って提供するお店があったり、
お醤油屋さんが「かき氷専用醤油」を発売したり…と、アレンジもどんどん広がっています。
10年後には、想像もできないような「かき氷」が登場しているかもしれませんね。
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