公開:2025年07月27日 Mika Itoh/更新:2025.07.27
カワウがずっと翼を広げて、長時間ユサユサ…バサバサ…羽干しウォッチング
水辺でよく見かける大きな鳥・カワウ(川鵜)。
翼を大きく広げて、そのまま長時間じっとしていたり、バサバサと仰ぐように翼をエンドレスに動かし続けたりする姿を見かけます。

ずっと翼を広げたままの体勢をキープしているので気になってつい見てしまうのですが、
この行為は、羽を乾かす行為・羽干し(はぼし)なんだそう。まぁ想像通りですね(笑)
でも、他の鳥たちがこんな風にして翼を乾かしている姿を、個人的には見たことがありません。なぜカワウやウミウは、翼を広げて乾かすんでしょうか。
動画で見る、カワウ(ウミウ?)の羽干し
一般的な鳥の羽には、水をはじく撥水効果があります。これは、毛繕いするときに背中にある尾脂腺(びしせん)から分泌されている脂を塗り広げているため。

尾脂腺はこの辺にある / 写真はオカメインコ

隅々までお手入れ中
しかし、鵜(ウ)は潜水して魚をとるのが上手な鳥。体もそれに特化したような作りになっています。
海や川に潜りやすいように(身体が浮かないように)羽が水を含みやすくなっていて、尾脂腺もあまり発達していないのだとか。
そのため、潜った後には濡れた翼を自力で乾かす必要があり、あのような原始的な方法で乾かし続けているようです。
以下の動画は、カワウ(ウミウ?)が潜水した後に羽干ししている様子。
ちなみに、雨が降っていても、けなげに翼を広げて乾かし続けています(笑)

雨の日は、なかなか大変だね。
カワウとウミウ、どうやって見分ける?
ウミウ(海鵜)とカワウ(川鵜)は、見た目がそっくり。なにがどう違うのか、パッと見はよくわかりません。どこで見分けるんでしょうか?
環境省の説明資料によると、見分ける主なポイントはココ。

- ウミウ(海鵜)は、顔の白色部分が目の後ろから斜めに上がっていて、白い部分が少し多め。くちばしの口角が尖っている。
- カワウ(川鵜)は、顔の白色部分が目の横にまっすぐ伸びていて、白い部分はウミウより少なめ。くちばしの口角は尖っていない。
その他は非常に分かりにくいのですが、翼の上面がカワウは褐色光沢、ウミウは暗緑色光沢になっているという、色の微妙な違いもあるようです。
筆者が撮影した鵜は海にいたので「ウミウ」かと思っていたのですが、特徴からみると「カワウ」だったのかもしれません。
羽を広げたままボーッとしている姿は可愛いですが、鵜の糞害によって生息地の樹木が枯れてしまうという問題もあるようです。
鳥の糞で木が枯れる?!
日本野鳥の会によると、カワウの糞には樹勢(木の生育状態)を弱らせて土壌の性質を変える働きがあるんだそうですよ。
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