公開:2016年06月05日 伊藤 みさ/更新:2023.10.18

ご利益3倍!?うるう年のお遍路「逆打ち」、四国霊場八十八か所巡りに熱視線

厄除けの他、癒し・自分を見つめる旅・還暦を機に…とひとそれぞれの想いを胸に毎年多くの人が訪れる四国霊場八十八か所巡り。

ご利益3倍!?うるう年のお遍路「逆打ち」、四国霊場八十八か所巡りに熱視線

八十八か所巡りをする方を「お遍路さん」と呼ぶそうですが、そのお遍路さんの間で2016年「うるう年に逆打ちをするとご利益が倍増する」…と話題になっています。

四国の海側をぐるりと一周するこの旅は元々は僧侶の修行として行われていたというもの。簡単にできるものではないからこそ、普通にまわるよりもご利益があるとなると、これに合わせて行きたいですよね。

そのポイントとなる「逆打ち」「うるう年」とお遍路参りはどういう関係があるのでしょうか。

「お遍路」「四国八十八か所霊場巡り」とは?

四国八十八か所巡り 一番 霊山寺
四国八十八か所巡りのスタート、霊山寺

四国八十八か所の霊場は徳島県の「竺和山 一乗院 霊山寺(くわざん いちじょういん りょうぜんじ)」にはじまり、高知県・愛媛県の沿岸部を中心に回り、香川県の「医王山 遍照光院 大窪寺(いおうざん へんしょうこういん おおくぼじ)」にて結願(廻り終える)。
弘法大師が四国の沿岸部を中心とした寺院を八十八か所選んで巡ったことが始まりとされています。その後をたどり巡礼することを「遍路」と呼び、当初は僧侶の修行として行われてきましたが、弘法大師信仰の高まりと共に全国から訪れるようになったと伝えられています。(参考

「逆打ち」でご利益倍増する理由とは?

逆打ちの始まり

天長元年(824年)、伊予の国(愛媛県)に衛門三郎という庄屋が住んでいました。ある日、家に托鉢僧がやって来ましたが、三郎は竹箒で追い払ってしまい、その翌日から子供たちに異変が起こり、わずか8日間で8人の子供が全員亡くなったのです。悲しみにくれる三郎は、「あの時の托鉢僧は弘法大師であった」と気付き、許しを請うため八十八ヶ所を巡拝している弘法大使の後を追い、お遍路を始めました。

ところが二十回巡っても、いっこうに弘法大師に会うことができず、二十一回目に「逆に回れば会えるのでは」と思いお遍路を逆から巡りました。永年の苦労もあり第十二番焼山寺山下で倒れ意識が遠のく中、ついに弘法大師が現れ、全てを許された三郎は心安らかに成仏しました。

逆から巡りはじめた年がうるう年だったということもあり、一度四国八十八ヶ所を巡った人が四年に一度の「うるう年」に逆打ちをすると、弘法大師に出会えると、お遍路さんの間では言われています。また、通常は一番札所から順に巡るために整えられてきたお遍路道を、逆に巡って結願する苦労があることから、さらに深い徳を授かれるとも言われて、今に伝わっています。
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弘法大師の像
弘法大師の像

お遍路の目的や廻り方は人それぞれ。どこからスタートしても良いと言われていますが、一番札所から番号順にめぐる「順打ち」が一般的な巡礼方法。
そして八十八番から巡礼することを「逆打ち」と言います。四国観光公式サイトによれば、逆打ちは順打ち3回分のご利益があるとも言われているそう。

また、すべて歩いて廻らなければならないという決まりもないので、最近では「車遍路」「ツアーバス遍路」など様々なめぐり方をする人も多い。その途中で旅館にとまったり、景色や名物グルメ、温泉を楽しんだりしてもOK。

また、若い女性では白衣に菅笠・金剛杖といった定番の「お遍路ファッション」ではなく、普段着などでめぐる人も増えてきたとか。

きれいな道だけでなく山道もあるので、歩きやすい靴・服装が望ましいですが、それぞれ自分にあったスタイル・ペースで廻るとよさそう。

ご利益倍増が期待されるお遍路逆打ちは2016年の後、2020、2024、2028,2032年…と4年に1度のチャンス。訪れる人も多そうなので、いつもより多くの人との出会いもあるかもしれませんね。

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