公開:2025年10月23日 伊藤 みさ/更新:2025.10.23
日本初の監獄ホテルが誕生、奈良監獄は星のや・ミュージアム・カフェへ
星野リゾートは、2026年4月27日に
奈良監獄ミュージアムを開館、その2か月後 2026年6月頃にラグジュアリーホテル「星のや奈良監獄」を開業する予定と発表しています。

監獄(刑務所)がホテルに…?
と、ミスマッチなイメージにも思える活用のしかたですが、海外には「刑務所ホテル」というのはすでにあり、メディアで話題になることも多い。
そんな刑務所ホテルが、ついに日本で初めて実現されます。しかも、星野リゾートが運営…!

場所は、奈良県奈良市の旧奈良監獄。
国の重要文化財に指定(2017年)されている建物です。
これを税金でなく観光の収益で維持・保存していこうという新たなプロジェクトとして、星野リゾートが「星のや奈良監獄」「奈良監獄ミュージアム」の運営を担います。
旧奈良監獄とは?その歩み
奈良監獄は1908年(明治41年)に明治政府が監獄の近代化(国際標準化)を図り建設されたもの。(1946年~2017年の廃庁までは「奈良少年刑務所」として使用されていました)

上空写真(平成31年時点)
「明治の五大監獄」の一つに数えられる施設で、このほかには長崎監獄 / 金沢監獄 / 千葉監獄 / 鹿児島監獄 がありましたが、奈良監獄は唯一現存する貴重な建築物としても知られます。
設計は数多くの裁判所や監獄の建設に関与した山下啓次郎氏(旧司法省技官)。欧米の監獄建築を視察した知見も活かし設計されおり、非常に凝った造りになっています。
重厚なレンガ造りが印象的な建築物で、歴史的価値と美しい建築の意匠が高く評価され、国の重要文化財に指定されています。
星野リゾート初のミュージアム運営と日本初の監獄ホテル誕生
旧奈良監獄の敷地内では、「奈良監獄ミュージアム」とホテル「星のや奈良監獄」が共存。
ミュージアムは以下のような2つのエリアから成り、建築そのものが最大の展示物である奈良監獄に 世界的クリエイターが監修した展示・アートで ミュージアムとしての魅力をアップ。
- 保存エリア:中央看守所や第三寮(独居房が並ぶ)などの当時の様子を保存したエリア
- 展示棟:3つの展示棟・カフェ&ショップ

外観

ミュージアム【保存エリア】中央看守所

ミュージアム【展示棟】展示やカフェ商品イメージ
美しい建築の中でありながら、監獄という「規律」が支配する空間での “問いかけ” を受けて、自由に考えをめぐらす体験を提供したい、という思いから ミュージアムのコンセプトは
「美しき監獄からの問いかけ」となっています。
星野リゾート 星野佳路代表による奈良監獄ミュージアムの紹介では
監獄ミュージアムについて模索する中、監獄と自分自身の生活がオーバーラップする部分がある。
毎日決まった時間に起き、食事をとり、仕事をして 明日のために眠る。そんな中に自分の自由はあるのか?と考えるように。
来館者もまた、自分の生活の中の「自由」やその比率についてどうあるべきか考えるだろう。
ミュージアムを見終わった後には、会社を辞めたくなる。そんな施設を目指している
そんな言葉が、個人的に印象深く残りました。
現時点では、先行して開業するミュージアムについての発表が主で
「星のや奈良監獄」については後日詳細が明らかになるとみられます。
「星のや」は、“その瞬間の特等席へ。” をブランドコンセプトとし圧倒的日常を提供するホテル。
今回は監獄ということで、シチュエーション的にも「圧倒的日常感」は想像に難しくありませんが
どのような宿泊施設となるのか、こちらも期待が高まります。
- 当サイトの掲載内容は、公開時点または取材時点の情報です。最新記事・過去記事に限らず公開日以降に内容が変更されている場合がありますので、ご利用前に公式の最新情報を必ずご確認下さい。
- 記事の内容については注意を払っておりますが、万一トラブルや損害が生じても責任は負いかねます。ご自身の判断のもとご利用ください。
- 当サイトはアフィリエイトプログラムを使用しています。
あわせて読みたい
- シンガポールの観光名所そばにある未来的デザインが魅力「ヘリックスブリッジ」は、夜景も綺麗な歩道橋
- 「イカタル弁当」福岡県大牟田市のソウルフードは、地元民じゃなくても響いた!最高です
- 幻想的な灯りが街を包む「山口七夕ちょうちんまつり2025」山口の夏の風物詩が2日間開催!
- 宍道湖の花火(水郷祭)で史上最大のドローンショー!「かまいたち」コラボで特別演出も
- 山口・宇部市花火大会で初の「ドローンショー」光のエンタメショー
前の記事 / 次の記事
セブンに数量限定で再登板、銀だこ UMAMIたこ焼!ドジャー・スタジアムで人気の味
関連タグ
