公開:2023年08月21日 Mika Itoh/更新:2023.10.19

新札の最新技術を解説!世界初のホログラム、進化した「すかし」など新札の注目ポイント!

新札(新紙幣)を2024年7月前半を目途に発行すると、日本銀行や財務省が発表。いよいよ、あと1年弱で新札が登場します!

新札の最新技術を解説!世界初のホログラム、進化した「すかし」など新札の注目ポイント!
新札見本 / 日本銀行ポスターより

日本銀行が製作した新札のポスターでは「新しいお札のここに注目!」と、新札に施された最新技術を紹介しています。

今までのお札にはなかった様々な最新技術が散りばめられていますよ!

新札(新紙幣)に描かれた人物、なぜお札のデザインは変更される?

これまで、1万円札は福沢諭吉、5000円札は樋口一葉、1000円札は野口英世が描かれていました。20年間も見てきたお札デザインなので、もうすっかりお馴染みで、

1万円札に至っては「諭吉が飛んでいく」などと表現されることもあるほど親しまれていたので、変更になるのはちょっぴり寂しさもありますね。

定期的に紙幣のデザインを変更するのは、偽札作りを防ぐことが目的とされています。今回のデザイン変更で、新紙幣には以下の人々の顔に変わります。

1万円の人物、渋沢栄一(しぶさわえいいち)とは

1万円の人物、渋沢栄一(しぶさわえいいち)とは

新札の1万円札に描かれるのは、渋沢栄一さん。日本で最初の銀行「第一国立銀行」(現在の みずほ銀行)を設立した方で、銀行以外にも

キリンビール、東京ガス、東京証券取引所など、なんと500以上の企業の設立に関わったと言われています。

五千円札の人物、津田梅子(つだうめこ)とは

新札 五千円札の人物、津田梅子(つだうめこ)とは

五千円札の顔になるのは、津田梅子さん。津田さんは、政府がアメリカやヨーロッパ諸国など12か国に派遣した岩倉使節団(国の代表として外国に派遣された団体のこと)の1人。

女子留学生の派遣はこの時が初めてだったそうで、津田さんもその1人でした。のちに女子英学塾(現在の津田塾大学)を設立。

「変革を担う女性の育成」を掲げ、女性の地位向上や個性を尊重した教育を行うなど、日本の女子教育の先駆者と言われています。


千円札の人物、北里柴三郎(きたざとしばさぶろう)とは

新札 千円札の人物、北里柴三郎(きたざとしばさぶろう)とは

千円札の人物は、北里柴三郎さん。ドイツ留学をして細菌について学び、破傷風菌(はしょうふうきん:口を開けにくい・飲み込みづらい等の神経の働きを悪くさせる神経疾患《破傷風》の急性中毒を引き起こす菌)の培養に世界で初めて成功。治療法を開発した人でもあります。

また「ペスト」という感染症が大流行した際にも活躍。ペストは死亡率の高い病気だったため恐れられていましたが、北里柴三郎がペストの研究のため香港を訪れ、わずか2日間で原因となる「ペスト菌」をつきとめています。

北里研究所(北里大学の前身)を設立したほか、福沢諭吉とも親交が深く、慶応大学医学部の創設にも尽力し初代医学部長を務めています。

新札(新紙幣)に使われた最新技術たち

日本銀行によると、新札で使われている最新技術には以下のようなものがあります。

【新札の最新技術】世界初、3Dホログラム

新札の最新技術 世界初、3Dホログラム

新札の表側には、1万円札と5千円札には縦に細長く、千円札には小さく楕円形をした3Dホログラムが採用されています。このホログラムには、それぞれの肖像が描かれ、

お札の角度によって顔の向きが変わるなど変化します。この技術がお札に使用されたのは、世界で初めてだそうですよ!


【新札の最新技術】深凹版印刷(ふかおうはんいんさつ)

新札の最新技術 深凹版印刷(ふかおうはんいんさつ)

新札の表の左右にある識別マークと額面数字の部分には、触るとわかる深凹版印刷の技術が使われています。

深凹版印刷(ふかおうはんいんさつ)とは、インクを高く盛り上げる印刷技術。この部分を触ると、ザラザラしています。

【新札の最新技術】高精細すき入れ(すかし)

新札の最新技術 高精細すき入れ(すかし)

現在のお札にも使われている、お札中央部分の「すかし」に加えて、肖像の背景に高精細なすき入れ(すかし)が入っています。すき入れは、紙の厚さを変えることで表現する偽造防止技術。

【新札の最新技術】すき入れ バーパターンの追加

新札の最新技術 すき入れ バーパターンの追加

すかしの部分にはさらに、縦棒のすき入れが施されています。この縦棒は、1万円札には3本、五千円札には2本、千円札には1本と、券種ごとに本数が変えられています。

【新札の最新技術】マイクロ文字

新札の最新技術 マイクロ文字

虫眼鏡などで見ないと気づかないくらい小さな文字で「NIPPONGINKO」の文字がデザインの中に組み込まれています。これは現在も使用されている技術で、このマイクロ文字はコピー機では再現できないものだとか。

【新札の最新技術】特殊発光インキ

新札の最新技術 特殊発光インキ

新札(新紙幣)の一部には、紫外線をあてると模様の一部が発光する特殊なインクが使われています。発光するのは、日本銀行総裁の印章と、背景模様の一部。

新札のサイズは?

新札のサイズは現在発行されているお札と変わらず、以下のサイズとなります。

  • 一万円札 縦76mm×横160mm(サイズ変更なし)
  • 五千円札 縦76mm×横156mm(サイズ変更なし)
  • 千円札  縦76mm×横150mm(サイズ変更なし)

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