公開:2023年09月13日 Mika Itoh/更新:2023.10.19

旧野崎家住宅がロケ地!映画「ミステリと言う勿れ」狩集家の舞台になった岡山県倉敷へ

人気マンガが原作でドラマ版も大ヒットした『ミステリと言う勿れ』。原作ファンの間でも人気の高い通称「広島編」が映画化され、2023年9月15日よりいよいよ公開となります。

菅田将暉が演じる主人公の大学生・久能整くのうととのうが、美術展を見に広島を訪れ、そこで出会う女子高生に「力を貸して」と頼まれ名家の遺産相続問題に巻き込まれていきます。

狩集家のロケ地は、岡山の旧野崎家住宅!映画「ミステリと言う勿れ」を感じに行こう
映画「ミステリと言う勿れ」の舞台となった旧野崎家住宅

映画の撮影地は舞台となった広島だけでなく、様々な場所で行われていますが、

今回の物語のメインとなる狩集家(かりあつまりけ)は、岡山県倉敷市の旧野崎家住宅(国指定重要文化財)がロケ地として選ばれています。

映画「ミステリと言う勿れ」の狩集家の舞台となった旧野崎家住宅

映画の中でもとても印象的な建物として登場している旧野崎家住宅は、美しい庭園を持つ大きな日本家屋。そんな旧野崎家住宅について、詳しくご紹介します!

映画「ミステリと言う勿れ」あらすじ、予告動画

まずは、映画「ミステリと言う勿れ」のストーリー(あらすじ)を。

区切り

天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。

「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。

当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。

ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…

次第に紐解かれていく遺産相続に隠された<真実>。そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の<闇と秘密>があった―――。

区切り

以下の動画は、原作やドラマ版を知らない方向けの予告動画。

そして以下は本予告ムービー。


旧野崎家住宅(旧野﨑邸)は6棟の蔵を持つ、巨大なお屋敷!

旧野崎家住宅(旧野﨑邸)は、製塩業と新田開発で財を成した野﨑武左衛門が建てた民家。とても民家とは思えぬ大きなお屋敷は、約3000坪の敷地に蔵を含む約1000坪の建物が並んでいます。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の敷地内マップ

旧野崎家住宅は国指定重要文化財に登録されていますが、建物を見学することができます(一部だけ内部も立ち入ることが可能)。入館料は大人500円。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅 長屋門

民家だったとは思えぬ立派なこの門(長屋門)は、映画の予告動画にも登場しています。

映画「ミステリと言う勿れ」では、狩集家のロケ地を全国から探して幾つか候補があった中、旧野崎家住宅(旧野﨑邸)は門構えが素晴らしく旧家の重みを感じたことが、ロケ地の決め手になったと監督が語っています。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の門の前で撮影
(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社

ちなみに、映画「ミステリと言う勿れ」の中の狩集家は、山奥に壮大な敷地を持つ大邸宅として描かれているのですが、ロケ地となった旧野崎家住宅は倉敷市児島の街なか。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅はジーンズストリートにある

なんと、観光エリアでもある「ジーンズストリート」内にあります。映画の中では、山深い場所にあるためそのイメージでやってくると驚きます。

旧野崎家住宅の象徴的な門を抜けると、整くんの等身大パネルが置かれた内玄関があり、

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の内玄関には整くんの等身大パネル

その先には、映画で狩集家の親族が集まり遺言書の内容が公開されるシーンが撮影された表書院(家屋の表側にある客間)が現れます。


映画「ミステリと言う勿れ」ロケ地の旧野崎家住宅は「犬神家の一族」でも撮影

以下は、旧野崎家住宅の表書院(家屋の表側にある客間)。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、遺言書の公開をした旧野崎家住宅
映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の表書院(アップ)
映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅での遺言書の撮影シーン
(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社

旧野崎家住宅の「表書院」の目の前には庭園があり、障子を大きく開けた表書院の中からは美しく手入れされたお庭が見渡せます。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の庭園

映画「ミステリと言う勿れ」の劇中でも同様に、障子を大きくあけ表書院の縁側からは、あたたかな太陽の光が差し込み、お庭の風景がとても綺麗に映し出されているのですが、

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の撮影で整くんの背後に庭園
(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社

実際に撮影が行われたのは、2022年のクリスマスイブとクリスマス(12/24・25)。温かそうに見えた映像とは異なり、実際はとても寒い時期に撮影が行われました。

ちなみに、遺言書が公開されるこのシーンでは、過去の遺産相続時に殺し合いがあったと聞いた整くんが思わず「犬神家の一族……」とつぶやく場面があるのですが、

実はこのロケ場所はドラマ版「犬神家の一族」のロケ地として使われた場所でもあります。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の表書院

この室内は一般立入禁止となっていますが、お庭側から縁側のそばまで近づくことができ、全体を臨むことができます。


旧野崎家住宅の中座敷~向座敷までは42メートルも!

見学用の順路に従い進んでいくと、その先には野崎家が住まいの中心としていた「中座敷」があります。

映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地、旧野崎家住宅の中座敷

中座敷から向座敷まで9つの座敷が続き間(連続して繋がっている)となっており、なんとその長さは約42m!すべての襖(ふすま)を開放してあるため、すべてのお座敷を見通すことが出来ます。

旧野崎家住宅の中座敷
旧野崎家住宅の中座敷は42mの長さがある

岡山県フィルムコミッション協議会によると、映画「ミステリと言う勿れ」の撮影ではテーブルやソファーなどの家具や装飾品を入れて、それぞれのお部屋として撮影が行われました。

劇中、遺産相続問題に巻き込まれた整くんは狩集家(旧野崎家住宅)に泊まることになるのですが、そのお部屋も旧野崎家住宅に家具などが入れられ撮影されました。以下の動画は、その時のリハーサルの様子。

中座敷の周辺に広がる庭園内には、お茶室が3ヵ所、待合・雪隠、小さな祠などもありました。

旧野崎家住宅の庭園に茶室や祠も

旧野崎家住宅の生活感漂う台所や、建物裏の通路など立入見学可能なエリア

建物の裏側にある細い通路沿いには、継国一家(平座衛門や岡山市宮の浦の住人)が築造した高さ12m・長さ50mに渡る石垣があるのですが、

旧野崎家住宅の石垣も、映画「ミステリと言う勿れ」のロケ地に

この通路や石垣の上(普段は立入禁止)でも撮影が行われました。

旧野崎家住宅の裏道も、映画「ミステリと言う勿れ」の撮影で

さらに奥へと進むと、立入見学ができる台所やお風呂場など、生活感あふれる昔ながらの風景が間近で見学できます。

旧野崎家住宅の台所
旧野崎家住宅の台所やお風呂

なお、映画の劇中・狩集家の屋内階段や台所を見渡す居間は、スタジオセットで撮影されています。


旧野崎家住宅(旧野﨑邸)の蔵

旧野崎家住宅には、表側に5棟、裏に1棟の合計6棟の蔵があります。

旧野崎家住宅の蔵

一部の蔵は展示館として開放されているため見学も可能。中に入ると、掛け軸などの展示や、

旧野崎家住宅の蔵(展示室)

野崎家が財を成すキッカケとなった塩づくりの歴史や仕組み・道具などが紹介されています。

旧野崎家住宅の蔵(展示室で塩づくりの歴史など)

映画「ミステリと言う勿れ」では4つの蔵が謎解きの1つのキーポイントとして登場するので、てっきり映画に登場する蔵は旧野崎家住宅の蔵が使われたのかと思っていましたが、

蔵のロケ地になったのは、千葉県我孫子市の歴史的建造物である「旧井上家住宅」。外観撮影は旧井上家住宅の蔵が使用され、内部は旧井上家住宅の蔵を基にしたスタジオセットで撮影が行われました。

映画の物語でメイン舞台となっている「狩集家」は、旧野崎家住宅だけでなく様々なロケ地やセットなどを組み合わせて作り上げられています。

動画で見る、旧野崎家住宅(旧野﨑邸)

以下は、旧野崎家住宅(旧野﨑邸)の見学ルートを歩いてみた様子。

見学していると、映画のシーンがふと蘇ってきますよ!とても立派な建物で、歴史も詰まっているため見ごたえがあります。ぜひ、実際に訪れてみてください。

名称 旧野崎家住宅(旧野﨑邸)
住所 岡山県倉敷市児島味野1-11-19
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
時間 9時00分~16時30分(17時閉門)
駐車場 無料駐車場あり(大型バス5台 / 普通車36台分)
問合せ 086-472-2001
入館料 大人500円、小学生300円、幼児は無料
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