公開:2015年02月10日 伊藤 みさ/更新:2015.02.10
停止位置にピッタリ!は、新幹線運転士の神業だった
新幹線がホームにはいってくる時、ホームに記された乗車位置と新幹線のドアの位置がぴったりの場所に停まりますよね。当たり前のように感じていましたが、実はこれってすごい事なのでは?
また、今では珍しくなくなった、ホームに設置してあるドア。利用者が線路へ転落したり車体との接触を防ぐために設置されているものですが、このドアの目の前に電車の扉が到着するのを初めて見た時も「スゴイ!」と思ったはず。
停止位置にピッタリと停まるこの光景は新幹線だけに限らず、在来線などでも普段から見ることができますが、やはりこれは機械化が進んだ現代ならではの光景なのでしょうか?
それとも、運転士さんの神業によるものなのか?
運転士の力量によるものがほとんどだった
(写真は九州新幹線 つばめ)
JR東海によると、新幹線は運転士の技術だけで停止位置にあわせてぴったりと停まるのだそう。
列車がホームへ進入すると、運転士はホーム上にいるお客様の安全に注意しながら、停止位置目標を確認します。そして停止位置目標の3両ほど手前から、降りる準備をされているお客様が危なくならないよう丁寧にブレーキを操作。停止位置目標に合わせて車両を停めます。ブレーキの効き具合は雨や雪といった天候、ご乗車されているお客様の人数、また車両によっても異なるため、駅への停車は運転士の腕の見せどころであるのと同時に、ベテランでも緊張する瞬間です。
Photo by shinkansen50.jp
とのこと。天候や重量、車両のクセなどを判断しながらブレーキを調節し、ぴったり停止位置を合わせるというまさに職人技!
また、会社によっては「定位置停止装置(TASC=タスク=Train Automatic Stop-position Controller)」というものを取り付けて、停止位置との誤差35cm以内に停まらせる仕組みを作っているところもあるようです。
この場合、誤差が少ない代わりに、ブレーキのかけかたなどで変わってくる「乗り心地」はあまりよくない…という話も。
機械は万能ではなく、やはり最後は人の手が必要ということでしょうか。また、費用などの面からしてもホームドアと定位置停止装置を導入していない駅・車両がほとんどのようです。
ちなみに、ホームドアは自動ではなく駅員さんのタイミングで開閉しているのだそうです。
新幹線や在来線のホームで電車を待っていると、利用者の多い駅では自然と列ができ、その目の前に電車のドアが来る。ピッタリの位置に電車が停まる事も、列を作り降りる人を先に行かせる姿も海外の人からすると珍しい光景のよう。
当たり前この光景は、安定した運転士さんの技術によって成り立つものなのでした。
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