公開:2017年08月09日 伊藤 みさ/更新:2023.10.17
山口七夕ちょうちんまつり、優しい灯りが包む美しい光のトンネル
日本三大火祭りの1つ「山口七夕ちょうちんまつり」が、2017年8月6日に行われました。
山口県山口市の中心地(商店街など)に数万個の紅ちょうちんが飾られるこのお祭りでは、陽が落ちると暗闇の中、頭上に無数の赤いちょうちんが浮かび上がり、幻想的な空間へ。
商店街アーケードでは、長竹竿にちょうちんをかけた「ちょうちん笹飾り」がお目見えし、“光のトンネル” に。
訪れた人は上を見上げながら目を輝かせて歩いたり、熱心にその風景を写真におさめるなど楽しんでいました。
山口市が赤い提灯で染まる「山口七夕ちょうちんまつり」各所でよさこいステージも
以下の動画は、山口七夕ちょうちんまつりの様子。
山口七夕ちょうちんまつりでは、「紅ちょうちん」を使って様々なモニュメントがつくられます。
通常2日間に渡って行われるまつりの初日の見どころは、長竹竿1本につき40個程度の紅ちょうちんがかけられる「ちょうちん笹飾り(ちょうちんのトンネル)」。
ちょうちんの灯りはひとつひとつ手作業で火をともしているのだそう。アーケード内でろうそくに火が灯されるのは全国的にも珍しく、その空間に入ると「わぁ~~」っと思自然に声があがります。
ちょうちんトンネルの下を歩いていくと、商店街に入るお店の方が軒先で飲み物や食べ物を販売したり、
射的などのゲームを用意したり…と賑やか。音楽ライブを行っているところも。
車道は歩行者天国となり、その道にいくつも並べられた人の背丈ほどのモニュメントは「ミニちょうちんツリー」。
こちらは家族連れや観光客によって火入りされたちょうちんたちが並びます。このミニツリーのそばで記念撮影する人も多い。
このほか巨大な「提灯山笠」、かついで道を練り歩く「提灯神輿」などは祭り2日目に登場します。
公園では特設ステージが組まれ、よさこいなどのダンス披露が行われていました。
広場の周りは、グルメ屋台が軒を連ねていて美味しい香りと煙に包まれます。
特に焼鳥屋さんが多かったのは、長州鶏が有名な山口ならではという感じ。
山口七夕ちょうちんまつり ヒストリー
山口七夕ちょうちんまつりの由来
室町時代に山口を本拠として分国を治めていた守護大名の大内盛見(1399年~1431年)が祖先の冥福を祈るため、お盆の夜に笹竹の高灯籠に火を灯したのが始まりと伝えられています。(参考:山口七夕ちょうちんまつりHP)
室町時代に始まったこのお祭りは、時を経るごとに開催時期や名称をかえて受け継がれてきました。
江戸時代には、「七夕」は江戸幕府が五節句(重要な年中行事・式日)のひとつとして旧暦7月7日に定めたことにより、この日に開催。明治43年に陰暦が廃止されたことにより、毎年陰暦の8月7日に「七夕まつり」を開催するようになりました。
戦時中に自粛されたこの祭りは昭和25年に復活。昭和54年に「山口七夕ちょうちんまつり」に改称し、8月6・7日の両日夜にちょうちんを点灯し、毎年趣向を凝らした山笠・神輿が登場します。
山口県山口市米屋町の商店街を中心に、まつり当日はこの周辺に交通規制がかかり歩行者天国になりますが、周辺にはたくさんの駐車場(有料)があり、車でもアクセスしやすい。また、会場はJR山口駅からも徒歩圏内となっています。
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