公開:2019年01月21日 Mika Itoh/更新:2024.02.11

鏡より、写真のほうがブサイクに見えるのは何故?顔が違って見えるのは理由があった

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鏡の前でメイクした自分を見て「よし、いい感じ!」と思って外にでても、写真に撮られた自分を見るとガッカリすることは無いだろうか?私はよくある。

鏡より、写真のほうがブサイクに見えるのは何故?顔が違って見えるのは理由があった

鏡の前にいる自分は『そこそこイケてる』と思える日でも、写真に写った自分は ブサイクという残念な現実…。何故だ……?本当はもっとデキる子なのに…!(笑)

どうやら、そう感じている人は少なくないようで

  • 鏡の顔になりたい
  • 鏡と写真の顔が違うのは何故?
  • 鏡では可愛い(イケメン)なのに写真はブサイクになる
  • 写真写りが悪い!
  • 鏡と写真、どっちが本当の自分の顔なの?

と、ネット上でも様々な不満がぶちまけられています。

写真で見るよりも、鏡の前にいる自分は3割増しくらいに見えるもの。出来ることなら、いつだって鏡の中の自分の顔で写真に写りたいのに!そう感じている人は多いようです。

残念ながら、鏡の中の自分は「本当の自分」じゃない… 衝撃の事実

鏡に映っている自分は、実は、本当の自分じゃない。…ということを、ご存じでしょうか?

鏡は、日常的に使っているアイテム。物心ついた頃から現在まで、あなたが知っている “自分” の姿のほとんどは、 “鏡の中の自分” です。

しかし鏡は、映すものを「反転」して見せるもの。反転しているということは「目に見える実物の姿とは違う」のです。

「人の顔」や「ファッション」など、鏡に映るものが左右対称に近いものの場合は「反転」の意味に気づきにくいのですが、「文字」で見てみるとよく分かります。

例えば、当サイトのロゴ「時遊zine」を持って、鏡の前に立ってみます。

鏡に映ると、反転して別の姿を映し出している

すると、鏡に映るロゴの文字は、

↓↓↓↓↓↓

鏡に映ったものは、反転して別の姿を映し出している

こう映るわけです。

反転し映し出されたものは「別の姿」なのです。つまり私たちの顔も、鏡に映ったものは反転しているため「本当の自分の顔じゃない」のです。


鏡のほうが可愛いと感じるのは「単純接触効果」のせい

鏡の自分が反転して映っているため、「本当の自分じゃない」ことは理解しました。しかしなぜ鏡に映った「本当の自分じゃない」ほうが、写真よりもイケてるのでしょうか?

人は生まれてから今日まで、自分の顔を「鏡」を通して見ている時間が一番多い(長い)。そのため、鏡の中の自分を “見慣れてしまっています”。

つまり、自分の頭の中では鏡に映る反転した自分の顔が「“自分の顔”の基準」となっています。

鏡のほうが可愛いと感じるのは「単純接触効果」のせい

そのため、写真に写った自分の顔(見慣れていない自分)に、違和感を感じてしまうのだとか。なるほど…。

専門家はこれを『単純接触効果』と呼んでいて、見慣れている強い印象のほうに “好意度が高まる” ため “ひいき目に見るように” なってしまう。

そのため、鏡の中の自分のほうが「イケてる」と感じるのだそうです。

単純接触効果とは

ある対象に反復して接触することで,その対象への好意度が高まる現象を単純接触効果(mere exposure effect)と呼ぶ(Zajonc, 1968)。何度も接触するだけで好きになるという極めてシンプルな現象ながら,発表から半世紀近く経った現在でもこの効果に関する研究は尽きることがない。
川上直秋(愛知淑徳大学)


さらに、無意識に鏡の前では「キメ顔」をしている

「単純接触効果」のせいで、鏡の自分のほうが可愛く(イケてる)と感じているわけですが、それだけでなく人は、知らず知らずのうちに、鏡の前に立つ時に「キメ顔」をしていると言われています。

無意識に鏡の前では「キメ顔」をしている

鏡の前に立つときは、意識して自分の顔を確認しますし、自然に自分がイケてるとおもうアングルに向きを変えるなどして、自分の思う「イケてる顔」に調整しています。

それに対して写真の場合は、自撮りでもない限り、表情など自分の目で確認して撮ることが出来ないため、納得のいく表情をつくるための微調整がうまくできない。

さらに、それに加えて「単純接触効果」も乗っかってくるため、「写真の自分はブサイク」「写真写りが悪い」と感じてしまう、と言うことのようです。

違和感を感じているのは、自分だけ?!

でも安心してください。写真の中のあなたがブサイクだと感じているのは、自分だけかもしれません。

あなたの周りにいる人たちは普段、あなたの顔を「鏡の顔」で認識しているわけではありません。

周りの人が知っているあなたは、写真の中で見るあなたの顔に近いはず。そして、もしかしたら「鏡の中の自分のほうがイケてる」と思っているのは、自分だけかもしれませんよ?!

写真に写っている “納得のいかない自分” のことを受け入れられるようになったら、自分にもっと愛着がわくのかもしれませんね!

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